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短歌と俳句♪季語が必要なのは?

「夏の季語が入った、俳句と短歌を、
 作れって言われても、思いつかないよ~。」

中学生の息子が、夏休みの宿題
ブーブー言っています。

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「お母さ~ん。
 夏の季語って、どんなのがあるのかな。
 どうやって、調べればいいの~。」

「季語なら、『歳時記』に載ってるわよ。」

「『歳時記』??」

「『歳時記』っていうのは、固有名詞じゃなくて、
 そういうジャンルの、本のことよ。

 俳諧や俳句の季語を、集めて分類して、
 季語ごとに解説と、例句を加えた
 辞書みたいなもんね。」

俳句の季語
 短歌の季語とは、別なの?」

「えっとぉ。たしか、短歌には
 季語は要らなかった、と思うんだけど・・。」

答えたものの、自信がなくなってきました。

子供にあやふやな知識を、植え付けては
いけないと、

早速、予備校で国語を、教えている
友人のAさんに、聞いてみることにしました。

「Aさん、ちょっと教えてもらっていい?
 子供の夏休みの宿題で、

 俳句と短歌を、作んなくっちゃいけない
 みたいなんだけど、
 確か短歌には、季語はいらなかったよね?」

「そうだよ。俳句と短歌って、
 どちらも文字数が、決まっているし、

 日本の伝統的な、定型詩っていう
 似た面があるから、混同しやすいよね。」

「俳句と短歌って、季語以外にも
 違いがあるの?」

「そりゃ~、やっぱり、
 それぞれ違いは、あるわよ。

 それじゃ、お子さんが上手に宿題が
 出来るように、俳句と短歌それぞれの違いや、
 特徴
について、簡単に説明してみるね。」


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俳句と短歌の違いと特徴

俳句と短歌は、何れも日本文化を
代表する定型詩です。

どちらも、文字数が厳密に決まっていることや、
喜びや悲しみなど、自分が感じたことや、
自然の景色等を、

言葉にして、伝えるという点が
よく似ていることから、

混同しやすく、中々違いが
分かりにくいところです。

Aさん「この二つの大きな違いは、
    文字数の違いと、季語の有無よ。

    まず、俳句の特徴について、
    説明してみるわね。」

俳句の特徴

五・七・五の十七文字の定型詩。

「ただ、絶対にこの五・七・五を、
 崩してはいけない、訳じゃないのよ。

 この五・七・五音より、一句に含まれる
 音の数が多くなることを、『字余り』と
 言うんだけど、

 この『字余り』が、全てよくないとも
 言えないの。

 そういう俳句でも、必然性があったり、
 自然な心地よいリズムで、読むことができれば、
 問題ないとされているし、

 むしろ印象を、強めるために、
 わざと字余りにしたりする
 場合なんかもあるの。

 ただ、効果のない字余りで、
 定型に直したほうが、良くなる場合は
 字余りしないように、作るべきだし、

 中七(五・七・五の真ん中の七音の部分)は、
 字余りにすると、リズムがゆるむことが多いので、
 原則として避けるべき、とされているようね。」

・基本的に『季語』を入れる。

「俳句は十七音なので、その中に季語を
 入れるのは、とても窮屈なことのように
 思えるわよね。

 それなのに、なぜ季語を使うのかというと、
 限られた音数の中で、

 豊かな表現を、実現にするために、
 有効だと考えられて、いるからなの。

 日本は四季の、はっきりした国だから、
 四季それぞれに、特徴ある風情が
 感じられるものよね。

 こういう環境で、育った日本人は、
 難しい説明ぬきで、共通に持ってる季節感
 あるんじゃないかしら。

 例えば「蝉(せみ)」という語を、聞いたとき、
 人により若干の違いは、あるでしょうけど、
 ある程度共通に抱く、感覚があるはずよね。

 真夏の入道雲や、うだる様な蒸し暑さ、
 うるさいほどの蝉の声、

 中には、子供の頃に蝉取りをした
 思い出まで、感じる人も
 いるかもしれないわね。

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 こういう感覚を、うまく使ったのが季語という、
 やり方なんじゃないかな。

 季語というのは、長い年月をかけて日本人が
 磨き上げてきた、情緒豊かな言葉の集大成

 そこには、季節感だけでなく、
 人間の喜怒哀楽を、初めとした、

 様々な思いが、凝縮されているとも
 言えるわよね。

 日本人の共通認識である、季語を使うことで、
 読み手に具体的なイメージを、喚起させたり、
 様々な連想を、広げさせたりすることで、

 より一層深い思いを、伝えることができると
 考えられているの。

 それから、言わずもがなだけど
 一句のうちに、季語が二つ以上入るのは、

 一方が主であることが、明らかなときなどを
 除いては、『季重なり』として
 良くないと、されているの。

 例外として有名なのは、
 『目には青葉 山ほととぎす 初鰹』の句。

 この句の『青葉・ほととぎす・初鰹』は
 いずれも、夏の季語。

 3つも季語が、入っている
 『季重なり』なんだけど

 最初に『目には(視覚)』とだけ言って
 あとの『耳には(聴覚)』、
 『口には(味覚)』を省略し、

 初夏を代表する、風物三つを
 調子よく取り合わせた
 おもしろい句に、なっているの。

 これは、季重なりを逆手にとって
 成功した稀な例と、されているのよ。」

・一か所、必ず『切れ』が入る。

「具体的に例をあげると、
 『夏草や 兵どもが 夢の跡』では

 『夏草や』の後で一拍、
 句の流れが、切れているわよね。

 この一瞬の切れ目で、読み手は、
 作り手の考えや、周りの情景などを
 自然と、想像させられるわけなの。

 これを『切れ』と呼んで、十七文字という
 制約の中で、より多くのことを伝えるための
 効果的な手法として、俳句で用いられているの。

 『切れ』があることで、

  言い切った終止感
  言い終えていない余情
  展開の意外性

 を作り出すことが、出来るといわれているの。
 『切れ』には、『夏草や』の『』の他

 『ぞ・なむ・か』等のような
 『切れ字』を使う、方法以外に、

 切れ字を使わず
 『やせ蛙 負けるな/一茶 これにあり』のように、
 意味や調子によって、『切れ』になり場合があるの。

 『切れ』と、『季語』との相乗効果により
 俳句特有の余韻を、一層強く醸しだすことが
 できると、いわれているのよ。」

・客観写生

「この言葉自体は、高浜虚子の造語。
 俳句における、写生論の一つで、

 『見たままを、出来るだけ
  具体的に表現する』
 というような、意味なんだけど、

 これは、芭蕉の句からつながる
 俳句の特徴の、1つとされているの。

 つまり、俳句では感情を、直接表現せず、
 対象をよく観察・傾聴して、そのありさまを
 十七文字で表現することが、大切とされているの。

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 以上が大まかな、俳句の特徴よ。
 次に、短歌の特徴について、話してみるわね。」

短歌の特徴

・五・七・五・七・七の三十一文字の定型詩。

・「季語」は不要。

花鳥風月を、読み込んだ短歌(和歌)は
 多くあるんだけど、

 和歌では、必ず季語を入れなければ
 ならないという、決まりがないため、
 季語はなくても、かまわないの。

 もちろん、入っていても
 問題はないわよ。

 百人一首で耳にする、機会の多い和歌は
 短歌の一種として、扱われることも多いようだけど
 実際には、短歌の方が和歌の一種。

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 和歌には、「日本の歌(=詩)」という
 意味があるの。

 日本の詩歌において、季節は古くから
 意識されては、いたんだけど、

 それを必ず入れなければ、という決まりは
 作られていなかったの。

 季語が強く、意識されるようになったのは
 和歌から独立した、連歌が盛んになって
 からのこと。

 鎌倉時代に、連歌が成立すると、
 複数の参加者の間で、連想の範囲をルール化する
 必要性が出たきたため、

 季語が必須のものと、されたんだそうよ。」

・表現は自由

「俳句には恋の歌は、ほとんどないけど、
 短歌には多いと、言われているの。

 もちろん、俳句と同じように
 自然や四季を、歌ったものも
 たくさんあるわよ。

 万葉の時代から、日本の人々に愛されてきた
 叙情詩である短歌は、その内容も作者の自由

 恋の歌・日常生活の描写・子供の成長・
 物語や幻想まで、どんなテーマでもOKなの。

 自分の素直な気持ちを、五七五七七の言葉で、
 表現すればいいだけ。

 この自由さが、現在まで長い年月を超えて
 根強い人気を、集めている
 魅力の一つ、なんでしょうね。

 最後にポイントを、まとめておくわね。」

まとめ

俳句
 ・五七五
 ・「季語」を入れる
 ・「切れ」をつくる
 ・写実的に

短歌
 ・五七五七七
 ・内容は自由

Aさん「どう?こんな感じで、
    息子さん、宿題出来そうかな?

    短歌の方が長いから、
    ちょっと作るのが、大変かもね。
    俳句の方から、始めてみたらどうかな?」

おわりに

Aさんにお礼を言い、早速息子に
アドバイスを伝えました。

息子「ふーん。
   それじゃまず、俳句を1コ
   作ってみようかな。」

私「あのね。俳句は一句、二句
  短歌は一首、二首と数えるのよ。」

息子「ヘイヘイ。」

短歌と俳句。
どちらも日本文化を、代表する
ステキな宝物

「俳句や短歌は、とにかく堅苦しい感じがして、
 敷居が高い印象が、あるかもしれないけど、

 名句を作ろうなんて、気負わなければ、
 人生を楽しくしてくれる、気軽な趣味として
 ズーっと、楽しめるわよ。」

という、Aさんの言葉を励みに、
私も少し、勉強してみようかしらと
思っています。


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