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企業内弁護士って何?年収は弁護士並なの?

皆さん、弁護士と言うと、
どういうイメージを、持っていますか?

中学生なんかに聞くと、「頭が良い」、
「堅そう」、「面白くなさそう」、「お金持ち」等と

並んで、よく出てくる答えが、
楽して儲かりそう」という意見。

数年前から、頻繁にTVで見かける
過払い金のCM。

昔は、弁護士事務所が、CMを出す
なんて事は、なかったですよね。

やはり過払い金は、弁護士事務所も
儲かる』のでしょうか?

かつては、お医者さんと並んで
高給取りのイメージがあった
弁護士ですが、

最近では、ちょっと事情が
変わって、きているようです。


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こんなことを、考えるようになったのは、
先日の高校の同窓会で、A君に会ったからです。

A君は、高校時代から、本当に優秀で、
卒業後、国立大学の法学部に進学し、
弁護士になったと、聞きました。

A君とは、メールや手紙のやり取りは
続いていたものの、
実際に会うのは、久しぶり

忙しい彼は、同窓会に出席したのは
初めてではないかしら?

皆が口々に
「出席できるなんて、珍しいね!
 よく都合が付いたね。」と声をかけました。

A君によると、ここ数年事務所の仕事が
かなり減ってきている、と言うのです。

「実は、事務所をやめて、会社勤め
 しようかと、考えているんだ。」
と言うのです。

「えっ!弁護士やめるの?」

「いいや、『企業内弁護士』に、
 なろうかと、思っているんだ。」

「?企業内弁護士?」

疑問符だらけの顔を、している私達に
A君が、説明してくれました。

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「一口に弁護士と言っても、
 色々と種類が、あるんだよ。」

弁護士の種類

「皆が一番に、思い浮かべる
 弁護士といえば、『町弁』(まちべん)
 だろうね。」

町弁

街中に個人で、事務所を開業し、
主に地域住民からの、依頼を受ける弁護士です。

町弁とは、いわゆる町医者的弁護士のことで、
「刑事裁判を、多く担当している」とか、
「企業の顧問に、なっている」とか

得意とする分野を、持つ場合もありますが、
大抵の弁護士が、何でも屋さんのような感じで
色々なことをしています。

相続問題、離婚相談、借金の整理、
会社の売掛金請求、倒産した会社の整理等が、
主な仕事になります。

町弁の中で、自分で事務所を
構える弁護士を『ボス弁』、

ボス弁の事務所で、業務を行う『居候』弁護士を、
イソ弁』と呼びます。

新人弁護士は、まず事務所に就職し、
イソ弁として、数年間勉強しながら、
資金を貯め、独立します。

共同経営という形で、数人で事務所を
構えている場合も、あります。

法制上、すべての弁護士は、
個人事業者であるため、

イソ弁であっても、
事務所と独立した案件を受けて、
収入を得る場合も、あります。

「僕は今、イソ弁として
 都内の中堅法律事務所に、
 勤務しているんだ。

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 ところで、弁護士の仕事=裁判という、
 イメージがあると思うけど、

 ほとんど法廷に立たない、弁護士もいるんだ。
 『渉外弁護士』と、『企業内弁護士』がそれだよ。」

渉外弁護士

国際弁護士』と、言った方が一般には
なじみがあると思います。

渉外弁護士は、弁護士というより、
法律知識を生かした、エリートコンサルタント
という感じに、近いです。

一般の人が、普通にイメージする弁護士の
ような仕事はせずに、

国際間で、ビジネス取引をする際に、
書類作成や、アドバイスなどをします。

外資系企業が、クライアントのことが多いですが、
海外に進出している、国内企業の相談にのることも
あるようです。

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仕事はかなり忙しく、毎日終電という話も
良く聞きますし、離職率
かなり高いそうです。

給料は町弁と比べて、桁違いに良く
経営権を持つ、パートナー弁護士に
昇格できれば、

億単位の年収も、稼ぐことができる
ようになると、言われています。

企業内(組織内)弁護士

企業内弁護士は、特定企業に雇用され
社員・役員として、会社から
給与を得て、働きます。

企業内弁護士は、法律知識を生かして
企業の法律関係の、業務をする
という意味では、

企業の法務部で働く人と、変わらないのですが、
より法律の専門家としての、知識があるので
企業としては、頼もしい存在だと思います。

弁護士業界を、熟知しているという、
強みを活かして、企業内で働くという
ケースが、一般的です。

企業が法律事務所に、業務を委託する際に、
どの法律事務所が、どの分野に強いのか、

また、社内で処理する、ことのできる業務と
アウトソーシングする業務の、割り振り
どうすればよいか等の、判断が可能であれば、

無駄な弁護士費用の、発生を抑えられ、
コスト削減ができます。

「実は、弁護士仲間の一人が、
 外資系銀行の法務部の、企業内弁護士に
 転職したと言うので、色々と話を聞いたんだ。

 彼によると、弁護士事務所での経験は、
 今の仕事にも、十分活かせるし、

 むしろ、弁護士事務所で、働いていたころよりも、
 会社の事業に、深く関わることができて面白い。

 毎日発見があり、事務所のイソ弁時代よりも
 やりがいを感じている、そうなんだ。

 彼に言わせると、
 40代や、経験年数10年超えの弁護士を
 対象とする求人は、そもそも非常に少ないうえに、

 40代ともなれば、部下を持つ立場になることから、
 企業内での、マネージメント経験が、
 重視されるようになり、

 法律事務所のみの、就労経験では
 国内企業への就職は、相当至難の業
 であるそうなんだ。

 それで今、必死で転職活動を
 しているところさ。」

「でも、やっぱり今より、
 年収は、下がってしまうんでしょう?」

「企業に属すると、言うことは
 当然、会社の勤務規定や
 給与体系に、従うことになるよね。

 例えば、一担当者を採用するのに
 部長さん以上の給与は、出せないわけで、
 それは、会社の報酬体系上、しょうがない。」

多くの企業では、正社員として雇用する弁護士に対して
特別な賃金テーブルを、用意することなく、
他の社員と同じ給料で、採用しています。

新人弁護士に関しては、大学院卒と
同待遇のところや、年齢に応じて、
補正するところ等が、あるようです。

経験数年程度の、弁護士を採用する場合は、
年俸制のところもあれば、

最初の数年間は、契約社員や嘱託という形で
働かせて、実力を見たうえで、

給与体系上の、適当なランクに
スライドする、という方法も、
よく見られれるそうです。

中小法律事務所で働く、30歳5年目の弁護士の
平均年収は、1000万程度とみられるのに対し、

同程度の、社会人経験を持つ、
企業の、法務スタッフの年収は
500万前後と、思われます。

「これだけ見てしまうと、やはり、
 年収が、下がってしまうことは
 避けられないように、思えるけど、

 給与以外の面でも、会社に所属する
 メリットを考える、必要があるんだ。

 住宅手当や家族手当、年金や退職金などの
 福利厚生があるし、ボーナスもある。

 見た目の年収差ほど、生涯の可処分所得
 遜色ないと、考えられるんだ。

 それ以外でも、法律事務所での働き方は、
 クライアントに合わせた、
 仕事の仕方をする、必要があり、

 期限を守る為に、深夜や休日に
 仕事をする場合も、多いんだ。

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 結局、時給換算にしてみると
 それほど差が、無いとも
 考えられるんだよ。

 会社員であれば、有給休暇が取得できるので
 子供の学校行事にも、参加できる。
 更に、確定申告を、しなくてすむ。

 こうした事々は、法律事務所勤めでは
 考えられないことだ。

 それになんと言っても、有り難いのが
 『営業活動』を、しなくて良いこと。

 小さな事務所ばかりではなく、
 大きな事務所であっても、
 結局は、営業して

 どれだけ自分の顧客を、獲得できるか
 ということが、この業界で
 生き残るためには、必須なんだ。

 仕事を受任するために、頭を悩ませる
 必要がないのが、どんなに心休まることか。

 元々の年収が、高かった弁護士の中には、
 収入が減る場合も、あるだろうけど、

 多くの弁護士は、スキルが向上したり、
 やりがいが感じられる、仕事を求めている。

 単に賃金だけで、働く場所を
 選ぶ人は、少ないと思うよ。」

今こうした、企業に勤める弁護士が
急増しているそうです。

「企業内弁護士の男女別人数(2001年~2013年)」
(日本組織内弁護士協会)の調査結果によれば、

企業が雇用する、弁護士の人数は
2013年6月時点で、965人まで増加。
これは5年前と比べると、約3倍の数字です。

この原因は、新人弁護士の『就職難』
にあると、考えられています。

従来は、司法研修所を修了したら、
既存の法律事務所に、雇われていた
訳ですが、

2001年の、司法制度改革を受けての、
2007年の、新司法試験制度で

年間300人台だった、合格者が今や
1,700人にまで、増えてしまいました。

法律事務所は増えた人数を、吸収することができず、
あふれた弁護士が、様々な方面に
活躍の場を求めている、と考えられています。

一方企業側でも、

『コンプライアンス』『コーポレートガバナンス』
『内部統制』などの言葉を、
聞かない日は無い、昨今において、

経営者は、法務機能を拡充すること、
それを弁護士に、担わせることに
関心が高まっている、と言われています。

「それとね、弁護士は高収入という
 イメージを、持たれているようだけど、
 それは、過去の話なんだ。

弁護士の年収

勝ち組の代表と、見なされていた
弁護士界に、異変が起こっている
そうです。

その一端として、『所得の減少』が
挙げられています。

弁護士白書(2012年版)によると、
弁護士の平均収入(売り上げ)は

2010年調査で、約3304万円と、
10年前の3793万円より、約500万円
減少していることが、明らかになりました。

それに伴い、平均所得も1701万円から
1471万円と、230万円低下しました。

同2010年版で、2009年の所得(弁護士業務以外も含む)
の内訳を見ると、200万円未満が3.2%
500万円未満だと、16.4%存在してるそうです。

年収200万円未満の弁護士が、存在しており、
最近では「ワーキングプア弁護士」という言葉すら、
聞かれる事態に、なっているといいます。

就職先がなく、個人事業主として
即、独立開業の道を選ぶ、
即独』(ソクドク)や、

法律事務所の一角を、貸してもらうだけの
軒弁』(ノキベン)も、今や珍しくはなく、

さらにその先をいく、携帯一本で仕事を
受注する、『ケータイ弁』という名称も
あるのだそうです。

何れも、平均年収200万〜300万円といわれ、
経済的に、厳しい状態にあると
考えられています。

おわりに

かつて、司法試験の合格率は、
わずかに3%ほどで、受かれば
一生安泰と、考えられていました。

ところが、司法制度改革によって、
法科大学院に通えば、3~4割くらいは
弁護士になれるように、なりました。

その結果、弁護士の資格を
取ったはいいけど、働き口がない

開業しても、顧客が取れなくて
年収200万円なんて、言っている人すらいる
という時代になってきていると、いわれます。

弁護士という仕事は、
「一見華やかそうだけれど、実際は大変な職業」です。

テレビドラマに出てくる、弁護士などを見て
楽して儲かりそう」という、イメージを
持たれるかも、しれませんが

実際の仕事内容は、万引きをした不良少年と
一緒にスーパーに、謝りに行ったり、
ヤミ金と大声で、渡り合ったり等、

他人に頭を下げたり、怒鳴られたりと、
決して、格好の良い仕事ではありません。

弁護士は、自分の仕事を
世の中のドブさらい」と、
言ったりするそうです。

社会の泥を取り除いて、綺麗にするような、
汚れる体力仕事、という意味なのだそうです。

ただでさえ、大変な仕事なのに、
今後の弁護士は、経営のことも、しっかり考えなければ
生き残ることすら、難しくなりそうです。

資格取得に掛かった、時間・コスト・努力も含め、
何とか、報われるような、社会のしくみ
なって欲しいものだと、思います。


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