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電車の駅で聞こえるあの音の意味は?

「ヤッバー、もうこんな時間!」

今日は、高校時代の同級生の、A子と
一緒にサッカー観戦に、出掛けようって
約束したのに、

道が激コミで、駅での待ち合わせ時間に
遅刻しちゃいそうです。

バタバタと構内の、待ち合わせ場所に
駆け込むと、案の定A子は
既に来ています。

私「ゴメ~ン、A子。
  お待たせしちゃった、みたいね。」

A「気にしないで~。
  サッカー見に行く人で、込んでるもんね。
  それより、気になることがあるんだよ。

  M美(私のこと)を待っている間ずっと
  『ピン・ポ~ン♪』って音が
  鳴ってたんだけど、

  あれって、一体なんだろ?
  M美、知ってる?」

JRや地下鉄などの駅を、利用しているとき
「ピン・ポ~ン♪」という、不思議な
チャイムを、よく耳にしますよね。

耳障りというほどでは、ないけれど、
ミョ~にゆっくりと、間を取りながら、
定期的に「ピン・ポ~ン♪」と、鳴っている

あれは一体、何なのだろうと
感じている人も、少なくないのでは?

私「ああ、あれは盲導鈴(もうどうれい)って
  言うんだよ。」

A「モードーレー?
  初めて聞いたよ。それって何ナノ?」


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盲導鈴とは?

私「盲導鈴のモウドウは、盲導犬のモウドウで
  レイは音の鳴る、スズって書くの。」

A「ってことは、あれって目の不自由な
  人のための、ピンポーンってこと?」

私「ご名答!
  盲導鈴って、視覚障害者を安全に
  建物の出入り口、エレベーターや階段、

  特に駅では、改札やトイレなんかに
  『音』で誘導したり、

  線路へ転落するのを、防止するために
  注意喚起したりする、ためのものなの。

  『誘導鈴(ゆうどうれい)』とか
  『誘導チャイム』って、呼ばれることも
  あるのよ。

  大抵は、高低の2音を組み合わせた
  あの『ピン・ポ~ン♪』って
  電子チャイムが、使われることが多いの。」

A「へ~、そうなんだ!
  さすがにM美は、市の障害福祉課に
  務めているだけあって、詳しいね。

  『大抵は』ってことは、ピンポ~ン以外の
  種類もあるの?」

私「実は、街中でもよく耳にする、
  信号機から流れる、

  『カッコウ』とか、『ピヨピヨ』っていう
  擬音も、盲導鈴のひとつなんだ~。」

A「あっ!そういえば『通りゃんせ』や
  『故郷の空』なんかの
  メロディーも、あったよね。

  ナンカ最近、聞かないけど、
  懐かしいな~。」

盲導鈴の統一化

私「音の出る信号機のことを、
  『音響(おんきょう)信号機』って
  いうんだけど、

  実は順次、メロディー方式から、
  擬音方式に、切り替えられつつ
  あるそうなの。」

A「え~っ!?どうして?
  『通りゃんせ』、好きだったのに…。」∑(!? ̄Д ̄)ザンネンダワ

私「実はね、元々擬音方式か、
  メロディー方式かとか、
  どんな音にするか、とかは、

  それを採用する、各都道府県警察の
  裁量に、任されていたために

  地域によって、異なる方式が
  採用されていて、視覚障害者が混乱する
  っていう問題が、起こっていたの。

  コレじゃマズイってことで、
  所管の警察庁が、2003年に指針を出して、
  全国で統一化が、進められているの。

  平成18年3月末で、全国に音響信号機は
  約14,200基。そのうち既に
  約90%が擬音式に、なっているのよ。」

A「?統一するって、言うんなら
  『通りゃんせ』の方でも、よくない?

  第一、統一されていないと
  どんな問題が、起こるの?」

統一されていないと危険?

私「音響式信号機から出る音が
  メロディか、擬音かという違いだけなら、
  大した問題じゃないって、思うわよね。

  でも、ある地域では、東西の横断歩道は
  『ピヨピヨ』で、南北は『カッコー』と
  なっているのに、

  別の地域では、東西と南北が逆って
  なっていると、とっても危険だって
  思わない?

  それで、今では『異種鳴き交わし方式』に
  統一しようって方向に、向かっている
  んだって。」

A「あのぉ、『異種鳴き交わし方式』って
  ナニ?」

私「一方向から、誘導音『ピヨ』が、
  逆方向から、『ピヨピヨ』が
  交互に鳴るっていう方式よ。」

A「スゲ~!確かにそれだと、進行方向
  分かりやすい!
  それで鳥の鳴き声に、統一されちゃうのか~。

  信号って、良く考えられているんだね。
  当然だけど、駅の盲導鈴も
  どの駅でも同じに、統一されてるんだよね?」

駅での盲導鈴の設置場所と音の種類

私「駅の盲導鈴を、どのように設置して
  利用すべきかっていうのは、
  平成18年に改定された

  『高齢者、障害者等の移動等の円滑化の
   促進に関する法律(バリアフリー新法)』
  を運用するために、

  平成 19 年にまとめられた
  『公共交通機関の旅客施設に関する移動等
   円滑化整備ガイドライン』に、示されているの。」

【ガイドラインによる音案内の方法(標準例)】

・改札口の音響案内

 「ピン・ポーン」又は、これに類似した音響

・コンコースからのエスカレーターの音声案内

 「(行き先)(上下方向)エスカレーターです。」

・トイレの音声案内

 「向かって右が男子トイレ、
  左が女子トイレです。」

 男子用トイレ入り口:「男子トイレです」
 女子用トイレ入り口:「女子トイレです」

・ホーム上の階段の音響案内

 「鳥の鳴き声を模した音響」

・地下鉄の地上出入口の音響案内
 「ピン・ポーン」又は、これに類似した音響

A「な~る。
  こんな風に、決まっているんなら、
  安心だよね。」

私「それが残念ながら、必ずしも全ての駅が
  ガイドライン通りに、なっている
  訳じゃないの。

  そもそも、ガイドラインって
  法的拘束力は、ないの。

  例えば、ガイドラインが出来る前に
  設置された盲動鈴、だったりする場合、
  わざわざ設置し直す、かって言うと…。」

A「マジ~?それって、音を頼りにしている
  視覚障害者にとっては、大問題なんじゃ
  ないの?」

私「確かに、盲動鈴の内容が、鉄道事業者で
  バラバラで、初めての場所や
  慣れない場所に、行った時に

  何の音響案内なのか、理解できない
  ことがあるっていう、意見も聞くわ。

  ただ、1日の乗降客数が5,000人以上
  の駅では、徐々にガイドラインに沿って
  盲動鈴の整備が、進められているそうだし、

  アンケートによると、視覚障害者の
  半数以上の人が、

  『盲動鈴が設置されていて、
   大変わかりやすかった
   助けられた、経験がある。』

  って答えている、そうだから、

  音響案内の設置によって、視覚障害者にとって
  駅が使いやすく、なりつつあるっていうのは
  間違いないこと、なんじゃないかな。」

A「そうなんだ。
  チョッとずつでも、視覚障害のある人に
  優しい駅に、なるといいよね。」

私「でもね、ガイドラインどおりに
  盲導鈴が、設置されていたとしても、

  それで万全かって言うと、そうとばかりも
  言えないんだよね…。」

A「どうして?」

盲導鈴の問題点

私「視覚障害者に、盲導鈴が
  利用しにくかった、ケースについて
  聞いてみると、

  例えば、上りと下りのエスカレーター
  って、隣り合っていることが
  多いでしょ?

  その場合、すぐそばまで行かないと、
  音声案内の内容が、分からないのに、

  エスカレーターの近辺は、人通りが多いし、
  人の流れを邪魔しそうで、立ち止まって
  確認できないとか、

  又、ホームでは、雑踏や電車の音や
  場内アナウンス、発車ベル等と重なって
  盲導鈴が、聞こえにくかったり、

  対面するホームの音と、混ざってしまって
  聞き取れないっていう、意見なんかがあるの。

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  中でも、よく聞かれるのが
  『音が小さすぎて、聞き取れないことがある』
  とか、

  『繰り返しの間隔が、長すぎる』
  っていう意見なの。」

A「だったら、もっと音を大きくしたり、
  鳴らす間隔を、短くすればよくない?」

私「それがそうも、いかないんだよ。」

盲導鈴と騒音問題

私「実はね、視覚障害者にとっては、
  人の流れに伴う、わずかな音や
  自動改札の音なんかも、貴重な情報源なの。

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  盲導鈴の音を、あんまり大きくしちゃうと、
  そういう音が、聞き取り辛く
  なっちゃうわよね。

  それから、繰り返し間隔を、短くしすぎると
  特に建屋の中では、音が反響してしまって、

  どこから音が、流れてきているのかが
  分からなくなっちゃう、恐れがあるの。」

A「そっかー。
  音を大きくすることで、別の問題が
  起きちゃうんじゃ、しょうがないよね。」

私「それだけじゃないの。
  実は、音を大きくすることで、
  一番問題なのは

  駅近郊に住む人達から、騒音の苦情
  くるってことなの。」

A「騒音!?Σ(=゚ω゚=;) マジ!

  ま、確かにあの音を、朝早くから
  夜遅くまで、聞かされるってのは、
  キツイかもね…。」

私「ただ、音大きくすることが問題って
  いっても、大きくせざるを得ない場合も
  あるんだよね。」

A「どういうこと?」

私「ほら、この駅。
  今日はサッカーの、試合があるから、
  普段よりものすごく、人が多いわよね。

  そうなると、当然いつもと同じ音量じゃ
  聞き取りにくく、なるわよね。」

A「確かに、今日の駅の込み具合って、
  ハンパないわ~。

  つまり状況によっては、どうしても
  聞き取り辛くなるときも、
  出てくるってことか~。」

私「勿論、駅としても、音量の上げ下げや
  近隣住民への配慮など、状況に応じて
  対応しているんだろうけど、

  全員が100%満足、っていうのは
  残念だけど、難しいところでしょうね。」

A「そっかぁ~。
  視覚障害が、ある人にとっては
  重要な情報

  そうじゃない人にとっては
  騒音になるっていうのは、
  ナンカ、残念だね。」(´д`)トホホ

おわりに

高齢者や、障害者にとって、
安全で住みよい社会を、作るために、

バリアフリーという考え方は、
かなり浸透してきていて、

駅などでも段差の解消や、誘導ブロック、
多機能トイレなどが、以前に比べ格段に
普及してきたように、感じますが、

その一方、視覚障害者の音による
誘導に対する認知度は、まだまだ高くなく
盲導鈴の認知度調査によると

「盲導鈴は、聞いたことはあるが、
 その意味は、知らなかった」と
54.3%の人が、回答しているそうです。

普段何気なく、聞きすごしているあの音が、
音に頼るしかない、視覚障害者にとっては
重要な意味があるのを

少しでも多くの人が、理解してもらえると
いいなと思います。


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